パニック障害と血管迷走神経反射の僕が飛行機に乗る時の対処法
海外在住でパニック障害だと、日本一時帰国の飛行機が辛いんです。
「飛行機の中でパニック発作になったらどうしよう?」「トイレ我慢できなかったらどうしよう?」とか色々心配になってきちゃいます。
僕は1年に2回くらい日本一時帰国と1年の3回くらい国内の飛行機に乗るんですが、そんな時どうやって発作にならないように工夫しているかを僕なりの方法を紹介します。
飛行機に乗る前の準備
たぶん僕はパニック障害の他に血管迷走神経反射と色々といらぬ心配をしちゃう不安障害なんだと思いますが、飛行機に乗る前に心配になることを事前にリストアップして、対処できるグッツを手荷物として準備しておきます。
僕が手荷物のカバンに準備している主な物は、下記の通り。
- 酔い止めの薬
- パニック障害の発作を抑える薬(病院処方)
- 睡眠導入剤(病院処方)
- 下痢止めの薬
- 頭痛薬
- ハッカ油
- 水に流せるタイプのポケットティッシュ
- 携帯トイレ
- ウェットティッシュ
- のど飴
- 濡れマスク
- 保湿クリーム
- 薬用リップ
- 薄手のパーカー
- ノイズキャンセリング機能付きのイヤホン
- Kindle
- モバイルバッテリー
薬関係
「酔い止めの薬、パニック障害の薬、睡眠導入剤、下痢止め、頭痛薬」などの薬は、一番重要で絶対に忘れないように準備しています。
各薬4錠ずつを100均で買ったジッパー付きの透明な袋にまとめて入れておきます。薬を入れる袋は、ジップロックでも何でもいいと思いますが、かさばるプラスチックの箱にはしない方がいいです。
なぜ、薬が4錠ずつなのかというと、「飛行機に乗る前の空港、飛行機の中、飛行機降りてからの空港、予備」と、場所に合わせて準備しているからです。
すべての薬は、日本のものです。病院の薬は、日本の病院に診察にいってもらっていますが、健康保険はないので100%自己負担です。だいたい7千円くらいします。
ハッカ油
ハッカ油は、その名の通りハッカから抽出されたツーンと香りがする油で、ベトナムの個人薬局などで売られています。ベトナムでも複数の種類があるのですが、僕がおすすめするのは5ml小瓶タイプの油(写真)です。
この油は液体の色からしてたぶんハッカじゃなくて別の油(なんだか分からないw)だと思いますが、僕にとって肩こりや筋肉痛、虫刺され、蚊よけ、寝付き対策などで効き目があるので使っています。
液体ですので、100ml以下で容量1リットル以下のジッパーの付いた再封可能な透明プラスチック製袋に入れなければ、機内持ち込みできません。
少し気分が優れないときに、人差し指で1滴取り、両方のこめかみと眉毛の間と鼻の上の4箇所に付けることで、スースーとして気分が楽になります。
飛行機内においては、あまりつけすぎると周りの人に匂いで迷惑かけそうなので、少量を少しずつ使っていますね。
トイレ関係
水に流せるタイプのポケットティッシュ
日本の空港では滅多に無いと思いますが、海外だとトイレにトイレットペーパーが無いところが多いので、水に流せるタイプのポケットティッシュは必須です。
あと、ティッシュは普段から持ち歩いていると、食べた時の口元の汚れやスマホなどなにか汚れを拭くときとかも便利ですね。
ベトナムでは売っていないので、日本一時帰国した際に大量にまとめ買いしてきます。
携帯トイレ
持ち歩いても今まで使ったことないんですが、気持ちの問題であった方が安心という保険の意味で持ち歩いています。
飛行機内でトイレがいっぱいでいつまでも空かないなんてときに、「もしトイレが空かなくて我慢できなくても携帯トイレがあるから大丈夫だ」という安心感で、血管迷走神経反射になりづらくなります。
だからといって、機内の座席で用を足すのか?と言われたらそんな勇気なさそうですがwでも、血管迷走神経反射の人は分かると思いますが、そんなこと言ってられないくらい一大事になってしまいますからね。
こちらもベトナムでは売っていないので、日本へ帰ったときに買っています。
ウェットティッシュ
ウェットティッシュは、別にパニック障害とかじゃなくても、持ち歩いていればなにかと便利です。
ティッシュじゃ取れない汚れも拭けるし、手の消毒もできます。
保湿・寒さ対策関係
飛行機内は、お客さんの体調が悪くならないようにわざと温度を下げ乾燥させている仕組みのようですが、あの寒さと乾燥が僕には体調が悪くなる原因の一つです。そのため、寒さ対策と保湿対策のグッツが必要になります。
のど飴
僕は、乾燥で真っ先にやられるのが喉です。乾燥しすぎて喉が痛くなっちゃうんですよね。
なので、のど飴は1袋カバンに入れています。あと、のど飴を舐めることでパニック障害への不安の緊張感が少し和らぐ気がします。
濡れマスク
飛行機で濡れマスク使うと、めっちゃ乾燥してるから1枚で2時間くらいしかもたないんですよね。ウェット部分がすぐ乾燥しちゃう。ベトナムから日本だと約5時間のフライトなので、片道3枚は持っていくようにしています。
飛行機以外でも、泊まるホテルの客室もカビ防止で乾燥しているので、寝るときは濡れマスクつけながら寝てますね。(そうしないと寝れないです)
数年前に他のパニック障害持ちの知り合いから、「マスクすると自分のスペースが確保されている&息が出来ているという安心感につながるからおすすめだよ」とアドバイスをもらって試してみたら良かったので、飛行機以外でもマスクはおすすめです。
濡れマスクって高いんですけど、僕にとっては必需品なので、日本に帰ったときにドラッグストアやAmazonで大量買いしています。
保湿クリームと薬用リップ
やはり乾燥が体調を悪くする原因の一つになっているので、手の保湿クリームや口の薬用リップもあった方がいいです。
僕が神経質すぎる性格だけなので、他の人は同じようにならないかもしれませんがw
薄手のパーカー
飛行機内の温度はわざと寒くしているので、夏場の飛行機移動は元の服が半袖ですから寒いんです。
冬ならもともとの服が長袖で厚手の生地だし、上着のダウンジャケットなども機内に持っていくから大丈夫ですが、夏場は薄手のパーカーなどを機内に持っていくようにしています。
周りのお客さんから変な目で見られる時もしばしばありますが、機内のブランケットだけでは寒いですし、寒さが原因で体調が悪くなるので仕方ありません。
パーカーなら頭まで被ることできるし、薄手の生地ならかさばるのも抑えられるのでおすすめです。
ノイズキャンセリング機能付きのイヤホン
普通のイヤホンではなく、ノイズキャンセリング機能であることが大切です。ノイズキャンセリング機能とは、周囲の騒音を軽減してイヤホンから流れる音だけが鮮明に聞こえるようにした機能です。
飛行機内は、いろんな国の人がいますので、話し声がうるさいとか仕方ないんですが子供の声や赤ちゃんの泣き声が耳に障るとか結構あります。
僕は周囲の騒音がストレスになるタイプなので、周囲の音を遮ることができるノイズキャンセリングはとても助かっています。更に、自分の好きな音楽を流すことで音楽にも集中できますし、心配ごとを考えることも少なくなるので発作が起きづらくなると思います。
ただし、ヘッドフォンタイプ(耳を完全に塞いで頭からかけるタイプ)は、僕だけじゃなくたぶん他のパニック障害の人も合わないと思います。耳とこめかみが常に圧迫されている感じで息苦しいんです。
なので、ヘッドフォンよりもイヤホンでノイズキャンセリング機能付きの方がおすすめです。ちなみに僕は、ボーズの「Bose QuietComfort 20(QC20)」を使っています。Bluetooth機能付きであれば、「Bose QuietControl 30(QC30)」ですが、壊れやすいとの口コミが多いので僕は使っていません。
※現在は、AppleのAir Pods Proにしました。Air Pods Proは、Boseのイヤホンに比べ音質もノイズキャンセリングも劣りますが、装着しているのを忘れるくらい付け心地は最高で、操作もかんたん、音質もそこそこ、と今までノイズキャンセリングイヤホンを使ってきた中で一番のイヤホンでした。
Kindle
Kindleを知らないひとのために簡単に説明すると、Amazonが販売しているAmazon専用の電子書籍リーダーです。Amazonで買った電子書籍が自動でKindleにダウンロードされ、簡単にいろいろな本(ビジネス書、漫画、雑誌など)を読むことができます。
iPadやスマホでも電子書籍を読むことはできるんですが、光が強すぎて目が疲れてきちゃうんです。僕もKindle買う前は、iPadで読書してたんですが、目は疲れるし重いしで読書するたびに疲れてました。
僕はKindleには懐疑的だったんですが、買ってとてもよかったですね。モノクロですが光がかなり抑えられて実際の本のように読めるし、何よりKindle自体が軽いです。Kindleの後ろにホールドリング(指を穴に通すやつ)を付けると、更に持ちやすくて便利です。
ちなみに僕のKindleは、薄くて軽くて防水のKindle Paperwhite 防水機能搭載 Wi-Fi 8GBを持っています。ただ、片手で持っているときのページ送りは、もう片方の指で画面をタッチするかスライドしなくちゃならないので、次回購入するときは片手でもページ送りが簡単なKindle Oasisを買おうと思っています。
あと、Amazonプライム会員になっていると、無料で読める本が結構あるのも嬉しいです。年会費4,900円(月換算408円)で、Amazonプライムビデオ、Amazonミュージックと無料で観れる&聞けるのも数多くあります。
飛行機に乗るときの注意点
飛行機に乗る時間帯は深夜じゃない方が良い
深夜便に乗ると、どうしても飛行機で寝る必要があるんですが、寝れないと周囲も暗いし窓開けても暗いしとても不安になります。
パニック障害でも不安障害でも飛行機内では寝れる!っていう自信がある人ならいいんですが、僕は普段から寝付けないタイプなので、深夜便がとてもつらいんです。
ベトナムから日本への直行便は、すべて深夜便ですから仕方なしに我慢して乗っていますが、どうしても寝れないときは「あえて寝ない」という選択をしています。
寝ずに音楽を聞きながらKindleで読書したり、iPhoneでゲームしたりして、心配ごとを考えない工夫をしています。
ここで注意なのは、寝れないからって睡眠導入剤を服用してしまうことです。服用して絶対寝れる人なら良いんですが、僕みたいに極度の緊張で睡眠導入剤を飲んでも寝れないときは、薬を飲んでない状態よりも心理的に辛くなり、パニック発作が起きやすくなってしまいます。
飛行機を降りたあとのスケジュールは余裕を持つ
飛行機で寝れないときを考えると、飛行機を降りたあとはホテルや実家などで寝れるスケジュールにしています。
深夜便じゃなくても、飛行機を乗ることが精神的にも体力的にも消耗しているので、飛行機を降りてすぐに大切な用事を入れるとか、ギリギリの時間で新幹線を予約するとか、余裕のないスケジュールは組まないようにしていますね。
医者の話によると責任感が強いひとがパニック障害や不安障害になりやすいらしいのですが、スケジュールが切羽詰まってても、全部予定どおりにやらなきゃならないみたいな気持ちになってしまうと、発作がでやすくなってしまいます。
最大6時間飛行
これは人によると思いますが、僕の場合は飛行機内にいれるのは最大で6時間が限界です。
寝ない場合でも、映画を3本、または、映画を2本と読書すれば6時間の時間を潰せますが、さすがに6時間くらいになると息苦しくなってきます。
なので、6時間を超えそうなフライトは、直行便ではなくわざとトランジットを選んでいます。
なるべく広い席で通路側のトイレに近い席を確保
窓側の席を好む人もいますが、パニック障害や血管迷走神経反射の人であれば、通路側が良いと思います。
窓側だと隣の席の人が足を広げて熟睡してて、トイレに行きたいときに行けないとか結構あるんですよね。寝てるところ起こすのも迷惑だし、寝てなくてもエコノミー席だと狭いから通路に出づらいとかあって辛いです。
僕も本当なら空の景色を見れる窓側の席の方が好きなんですが、トイレに行くことを考えると仕方ありません。
事前に座席を指定して予約できる場合は、トイレに近くて通路側を選ぶようにしています。
あと、前の席の人が背もたれを倒してきたりすると、より狭くなって息苦しくなってしまうので、僕は最近ではビジネスクラスしか使っていません。深夜便の場合は、寝やすくするために、フルフラットシートになれるタイプの機材を選ぶようにしています。
一人で乗らない
自分の病気のことを理解してくれている人と一緒に乗った方が安心です。
一人で乗ると、もし発作が起きたらどうしよう!とか色々不安になってきてしまいます。どうしても一人で乗らなければならないときは、僕は客室添乗員に事前に病気のことを伝えるようにしています。
「もし、発作が起きた場合は、風の当たる涼しい場所に移動してほしい、薬はこのカバンの中、腹痛を伴う場合はトイレに優先して行かせてほしい」と発作で倒れてしまったときの対処法を伝えておくことで安心できます。
これは、別に恥ずかしいことではなく、各航空会社もそういう病気のときは、事前に医者に飛行機搭乗の可否の確認をとった上で、客室添乗員に事前に要望を伝えるようにしてほしいと公式に案内しています。
まとめ
パニック障害や不安障害は、精神的な影響が強いので、元となる原因を治さない限り、克服することはできません。僕も原因はわかっていても、今のところ完治させることはできないので、うまく病気と付き合うためにどうしたら良いかを考えるようにしました。
他の人も同じように上記で紹介した方法で良くなるかどうかは分かりませんが、「パニック障害(軽度)・不安障害・血管迷走神経反射・乳糖不耐症」と4つの症状がある僕は試してみて良くなった&軽減された方法として紹介しました。